第十三番金龍山浅草寺
浅草寺のホームページ (浅草観音) 聖観音宗
〒111-0032東京都台東区浅草二−三−一 03(3842)0181〜9
本尊●聖観世音菩薩 開基●土師直中知・桧前浜成・桧前竹成 中興開山●慈覚大師
創立●推古天皇三十六年(六二八) 貫首●清水谷孝尚
●詠歌●ふかきとが 今よりのちは よもあらじ つみ浅草に まいる身なれば
かんのんさん
推古天皇三十六年(六二八 三月十八日、桧前
浜成・竹成の兄弟が宮戸川(今の隅田川)で、そ
の投網の中に聖観音像を感得、土師直中知と三人
で祀ったのが浅草寺の草創という。桧前氏、土師
氏は奈良時代の氏族で、東大寺大仏開眼供養式の
楯伏舞に共に関係しており、しかも土師氏の名を
記した文字瓦が武蔵国分寺址から出ていることな
どによって、この物語を記す『浅草寺縁起』は信
憑度が高いといわれている。
のちにこの三人を祀ったのが三社権現(浅草神
社)である。『武蔵野地名考』に「この地、観世
音の霊場にて、おのずから聚落となり、荒蕪をひ
らくること他より先だちたれば、浅草の名はおこ
りたり」とあるように、浅草寺を中心として浅草
は開けたのである。江戸湾で生活する名もなき漁
民たちの守護仏、なんといっても寺の成り立ちが
まことに庶民的である。だから今日まで千三百六
十余年の間、観音さまと大衆とが深い縁によって
結ばれ、民衆文化というものが観音さまのふとこ
ろの中で自由自在に花開いたのも当然である。あ
さくさといえばかんのんさんといわれるほどに全
国にその名が通っている。
さて、慈寛大師が来山「お前立ち」のご本尊を
刻み安置されてから参拝者が増したと寺伝は語る
が、鎌倉時代にあっては源頼朝が深く帰依し、八
幡宮の造営に浅草から大工を召したことが『吾妻
鏡』に記されているのは、浅草寺が当時相当な伽
藍を構えていた証である。正和二年(一三一三)
頃に書かれた 『とはずがたり』には「霊仏と申す
もゆかしくて参る」とあり、霊名をはせていたこ
とが知られる。なお、天文十四年(一五四五)の
『東国紀行』には「角田川もみえわたる森のよう
なる木末あり、とへば関東順礼観音浅草といふ所
となむ」とあり、札所としても知られていた。
江戸の繁栄と共に
江戸に幕府が開かれるや、それ以前十二ヶ坊を
擁する大寺ではあったが、天海大僧正の進言で徳
川家の祈願所となり、五百石を寄せられ、坂東無
双の巨藍となった。『坂東霊場記』は「天正年中
より堂社僧院湧くが如く起る」と、その隆昌を記
し、『丙辰紀行』には「男女の群集すること京の
清水より多く見へける」と、その繁栄のさまを綴
っている。だが寛永八年(一六三一)同十九年に
焼失。慶安二年(一六四九)将軍家光の代に観音
堂、五重塔、仁王門、雷門が再建された。そして
境内には数多くの末社を加え、庶民信仰で賑わい、
『江戸繁昌記』には「人の賽詣すること未だ嘗て
一刻の間も絶えざるなり」と書かれている。「江
戸自慢十三番がこのくらい」という川柳は、坂東
きっての大伽藍の浅草寺が第一番でないことへの
不満であるが、坂東札所が江戸開府以前の創始で
あるので、いたしかたないことである。今日では
日に数万、お正月三ヵ日の初詣では百六十万人と
いわれる。表参道の仲見世はいつも人が絶えない。
惜しくも太平洋戦争によって堂塔を失ったが、
今日ではそのすべてを復興し、輪奐の美をなして
いる。幸いにも戦火をまぬがれた「伝法院」小掘
遠州の作庭といわれる庭園は見るべきもの。
「大絵馬」は江戸時代の高い芸術の香りを今に残
している。寺宝には国宝の「法華経」開結十巻。
重文の「元版一切経」五千余巻などがある。
●主な法要行事 一月一日初詣 一月十二日〜十八日
温座秘法陀羅尼会 三月十八日 本尊示現会 七月九・十
日四万六千日(ほおづき市) 十月十八日菊供養会
十月二十八日写経供養会 十二月十七・十八日歳の市
(羽子板市) 毎月十八日観音ご縁日 毎月お茶湯月
参講 毎週土曜日観音経読誦会 月例写経会 無畏参
拝団 毎月仏教文化講座(安田生命ホール)
●付近の名所旧跡 浅草神社 寛永寺 江戸一番札所
●宿泊施設 なし。
●拝観料・無料。
●納経時間 (夏)午前六時〜午後五時
(冬)午前六時半〜午後五時
*境内には駐車できません。
観音浄土 浅草寺貫首清水谷孝尚
ご本尊さまがご示現になられましてから千三百六十年になります。この間、数えきれないほど多くの人々が一心に祈りをこめて参られ、今日も全国からの参詣者で浅草寺は賑わっております。これは観音経に説く「一心に観音さまの御名を称えれば、たちどころに厄難から救ってくださる」という観音さまの有難いおはたらきによせる信仰の表われでありましょう。
この観音信仰のわかりやすさと、当山の『縁起』に示される名もなき三人によるご示現という庶民性とが魅力となって、「あさくさのかんのんさん」としての親しみをもっていただける霊場となったものと思います。
観音さまは「慈悲」をご本体とされる菩薩であります。いわゆる「己れを忘れ他を利する」お心の持ち主であられます。皆さんが観音さまを信仰なさいますと、もろもろの願いがかなうばかりではなく、この観音さまの慈悲のお心を自分のものとすることができるのです。
その時こそ皆さまは観音さまの化身となられるのです。そうなれば、この世は観音浄土となります。なお一層のご信心をおすすめいたします。
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